デザイン

 デザインを、線と面の組み合わせだけで美しいと思ってはいけない。なぜなら物の形が美しいというだけでは、その物の価値はありえないからです。つまり物は生活の中で機能的で、使いやすく、丈夫で、美しく変化していくものでなければならないのです。その為にひとつの物を造り上げるには、永い時間が必要となります。噛み砕いて言えば物を考える、造る、そして使ってみるということです。木が反ってしまったらどうしたらよいか。もう一度造り直して使ってみます。こうしたら良くなると何回も作り直しをして出来た物は、機能的で使いやすく、丈夫で、使って美しくなり、粗大ゴミにはなりません。物作りに作ったら終わりということはありません。手作りの物には、そういう職人の心遣いが生きています。優しさと温かさ、そして使い手が楽しむ心が生きています。
 いつも物を見る目を養って下さい。宝くじが当たったから、ボーナスが多かったから家具を買ってみよう、では本当の物を得る事が出来ません。日頃から美術館・デパート・家具店等に遊びに行って下さい。良い物を見に行くことによって、いつかきっと良い物が自分のものになります。そして、買い物を楽しむ心を持って下さい。その為の舞台が花森家具です。